転職の際に面接官が評価する部分を大きく分けると、意欲と能力、又は人柄と社会人マナーがあるかどうかです。面接では人柄や社会人ルールは判断しやすいですが、能力の有無は話をしただけでは判別出来ません。その為、経歴と資格取得の提示は、その能力を計る上で分かりやすい判断材料となるのです。
経歴や経験を伝える事は非常に大切な事ですが、そこには個人の主観が入る事もあります。自分はこんな経験をして、この様に結果を出しましたと伝えても、ベテランの面接官が聞けば、中途半端な仕事しかしていないと感じる事もあるのです。しかし、資格取得は第三者が基準を設け、その基準をクリアした証明になる為、明確で客観的な指標になるのです。
例えば、経理の実務経験がありますと言っても、会計ソフトの入力作業のみなのか、決算処理が出来るのかで、その経験のレベルが異なります。しかし、日商簿記の資格や税理士、公認会計士などの経理系の資格を持っているとなれば、どの程度の知識や能力を持っているかを具体的に知る事が出来ます。資格保持とは、能力を裏付ける証拠となるのです。
業種や職種によっては、有資格者が事業所に1人以上いなければいけない必置資格や資格を持つ人しか業務に就けない業務独占資格があります。必置資格は、危険物取扱者や管理理美容師、食品衛生責任者などがあり、業務独占資格なら、看護師や弁護士、美容師などがあります。また、その双方に当てはまる宅地建物取引士などもあります。こういった業種や職種の求人では、資格取得していると有利に転職活動する事が出来ます。
資格は取得しておいて損する事はありません。時間、精神的に余裕があるようなら資格の取得を視野に入れておくと良いです。ただ、資格を取得するだけでは、キャリアを十分に持つ方を相手にする事は難しいです。資格は、転職活動をスムーズに行う為の1つの道具です。資格を無理してとる必要もありませんし、無理のない自分にあった学習スタイルで勉強しましょう。また、興味で取った民間資格、例えばアロマ検定やネイル2級資格など転職先に関連しない資格はあえてアピールする必要はありません。
いざ、資格取得に向けて勉強しようと決意しても、どの勉強法が良いのか迷う方も多いはずです。資格取得に向けた勉強方法は大きく3つとなり、独学、スクール通学、通信教育となります。
独学のメリットは、自分の都合で勉強していける、費用を最小限に抑えられる面にあります。書店に行けば参考書や問題集が販売されていますので、試験対策も可能となります。しかし、独学で勉強を進める際にぶつかる壁は、参考書をみても理解できない時にあります。その為、1回の試験で合格出来ない事も珍しくはありません。その度に試験費用がかかったり、参考書や問題集の買い直しをすると、結果費用がかかってしまう事がデメリットとしてあります。
スクール通学は、高額な費用がかかりますが、その分、資格取得まで一番最短な道のりです。しかし、通学にどうしても時間拘束がありますので、働きながら資格取得するには難しい点も出てきます。ただ、中には夜間授業を行うスクールもありますので、定時で仕事が終われる方なら向いていると思います。
最後の通信教育ですが、一番バランスの取れた学び方と言えるかもしれません。たのまなというサイトを見て分かる様に、費用はスクールより格安ですが、スクール並みの教材で勉強出来る事や勉強に詰まった時はアドアイスを貰う事も可能です。独学と同じように自分のペースで勉強しても、試験合格までしっかりサポートが受けられる事も魅力です。